小野小町化粧井戸(YA013)   
(おののこまちけしょういど)


小野小町ゆかりの「いしぶみ」。
化粧井戸の水面に映るわが身を
どう感じていたのでしょうか
  
     

住所:山科区小野御霊町(隨心院内)
交通:東西線「小野」駅下車後、徒歩8分

優れた歌人で、また絶世の美女としても知られる小野小町。

隨心院は、平安時代前期に活躍した彼女が晩年、宮中を去った後の邸宅跡
といわれています。

院内には、小野小町を慕う深草少将(ふかくさのしょうしょう)の百夜通いの
伝説や化粧井戸など、小町ゆかりの史跡が随所にあります。

百夜通いの伝説には、諸説あります。
小野小町に思いを寄せる深草少将が求愛したところ、「百夜通い続けたら、
契りを結ぶ」といわれます。
深草少将は、深草から小野小町が住む小野までの約5Kmを一途に毎晩通い
続けたそうです。

そして、九十九日目の雪の日、毎日運んでいた榧(かや)の実を手に無くなって
しまうのです。
別説では、百日目の最後の晩に大雪のため途中で凍死ししてしまう、あるいは、
途中の橋で百本目の芍薬(しゃくやく)を持ったまま橋ごと流されてしまう、
そんな説もあるそうです。

いずれにしろ、深草少将は報われない恋に散ってしまうのです。

毎年三月最終日曜日に開催される「はねず踊り」は、深草少将とのエピソードを
題材にしています。

言い寄ってくるあまたの男性を尻目に、一生独身で過ごした小野小町。


隨心院境内にある藪中の井戸水を小町が利用したことにちなんで、その水を
化粧水と名付けられたそうです。
この「いしぶみ」はその井戸を示しています。

井戸の水面に映るわが身を見て、かつての美貌が色あせている事を感じていたの
でしょうか。


「花の色は移りにけりないたづらに 我が身世にふるながめせし間に」(古今集)




隨心院の山門


化粧井戸の案内


小野小町の歌碑など


隨心院の案内板